きっかけは離人症

2021年11月19日

前回までで主な症状の紹介を終わりましたので、
今回からは昔から現在に至るまでの経過を書いていきたいと思います。

まずは、強迫性障害っぽい症状が出始めた20年ほど前の高校生時代の話。
(ちなみにプロフィールでは闘病11年としていますが、
 それは実際に強迫性障害と診断されてからの期間になってます。)

きっかけは離人症でした。

高校生活before

症状が出る前のぴーすけは、恋に友情に部活にと充実した高校生活を送っていました。
ほんとキラキラした日々を送っていました。


しかし忘れもしない、高校2年生の11月、高熱で3日間寝込みました。
ここまでがっつり学校を休むのは初めてでした。
僕が休んでも世の中は何もかわらず回り続けているんだなぁと、感傷的になったのを覚えています。

ぼーっとする

その後、熱は下がったのですが、頭がぼーっとしてモヤがかかった様な感じが続きました。
「そのうち良くなるだろう」と学校に行き始めたのですが、1週間、2週間たっても直りません。

視界がぼやける

すると、だんだん現実感がなくなり“夢の中で生きている様な感覚“になり始めたんですよね。
視界がぼやけ、色あせて、まるでモノクロテレビ越しに周囲の景色を見ている感覚になりました。
また聴覚も鈍くなり、近くで話している声も遠くから聞こえる、
聞こえているんだけど意味が即座に理解できない・・・

離人症

いわゆる離人症の症状がでていました。
体から入ってくる感覚がフィルターで鈍って精神に届く、
精神からの命令も思った様に体に届かず思い通りに体が動かない。
体と精神が分離した様な感覚。体が自分のものでない様な感覚。
この時期には自分の手や鏡をみて、
「これは自分の手・顔だ、大丈夫」
と言い聞かせていたことを覚えています。

鍵をじっと見る

次第に自分の感覚に自信が持てなくなっていきました。
そんなある日、実家では就寝前に最後にリビングを出る人が玄関の戸締りをするルールで、
僕がその担当になった日のことです。
明かに”閉“になっているのに閉まっている実感が得られない・・・
5分くらいひたすら鍵の部分の表示を見つめていました。

鍵が気になって眠れない

その後布団に行くのですが、不安で眠れない・・・起きて玄関を見に行ったり。
これが僕の記憶している一番最初の強迫性障害っぽい症状です。

睡眠の質も悪くなって、離人症の症状は悪くなる一方でした。
自分が今までどうやって、見たり聞いたり話したり笑ったりしていたのかが分からない。
自分はおかしくなってしまったと感じる日々。

高校生活その後

その後、当時の彼女からは“人が変わったみたい”と振られ、
部活もレギュラー落ちレベルまでパフォーマンスが落ちるしまい。
友人は変わらず接してくれましたが、話の流れにのれなかったり、うまく笑えなかったりが逆に辛くて
自分から距離を取る様になっていきました。


こんな感じで、前半のキラキラした思い出は全て辛い思い出に変わりました。
高校生活は今思い出しても辛いです。人生で一番辛かった時期かもしれません。
この時の喪失体験は僕の人格形成に大きく影響を及ぼして、
その後は人と親しくするのを避ける様になりました。運動もしなくなりました。

今でも悔やまれるのは、“この時に病院に行っていれば”です。
当時は親との関係が良くなくて一人で抱え込んでいました。
気軽にネット検索できる環境でもなかったので
病気という認識もできなくて、気持ちの問題だとも思っていました。


当然良くなるわけなくて、こんな状態が続きます・・・
次第に強迫性障害と思われる症状も増えていきます。

次回は大学受験編を書こうと思います。
強迫観念と戦いながら受験していました。

それでは。

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強迫性障害

Posted by ぴーすけ